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厄年のお祓いはいつやる?男女でいっては行けない日などを解説

厄年のお祓いはいつやる男女でいってはいけない日などを解説

「今年、厄年だ」と気づいたとき、まず頭に浮かぶのは「お祓いに行ったほうがいいのかな?」ということではないでしょうか。

しかし、いざ準備を始めようとすると、「いつ行くのがベスト?」、「神社とお寺、どっちがいいの?」、「初穂料はいくら包めばいい?」、「そもそも行かないと、本当に悪いことが起きるの?」など、次から次へと疑問が湧いてきて、結局どうすれば良いのかわからなくなってしまいますよね。

この記事は、そんな厄年にまつわるあらゆる疑問や不安を解消するために作られた「厄年の完全ガイド」です。

目次

厄年とは?基礎知識とタイミング

厄年とは?基礎知識とタイミング
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人生の節目として古くから意識されてきた「厄年」。

あなたも「今年は厄年だから、何か良くないことが起こるかもしれない」と、漠然とした不安を感じているのではないでしょうか。

特に、大きな決断を控えていたり、体調の変化を感じやすかったりする年齢と重なるため、どう過ごすべきか悩んでしまいますよね。

しかし、厄年は決して怖いだけのものではありません。

その意味を正しく理解し、適切な準備をすることで、むしろ自分自身を見つめ直し、健やかに過ごすための良い機会とすることができます。

この記事では、厄年の基本的な知識から、多くの人が気になるお祓いのタイミング、そして具体的な過ごし方までを分かりやすく解説します。

あなたの不安を解消し、安心して厄年を乗り越えるための知恵がここにあります。

厄年の年齢と意味

厄年とは、一生の中でも特に災難や心身の不調が起こりやすいとされる特定の年齢のことを指します。

この考え方は、陰陽五行説に基づいた日本の風習で、平安時代にはすでに存在していたと言われています。

現代では、科学的な根拠はないとされていますが、厄年の年齢は社会的な役割が大きく変わったり、体調に変化が現れたりする時期と重なるため、昔の人の経験則から生まれた生活の知恵とも考えられます。

重要なのは、年齢の数え方です。

厄年は「数え年」で計算するのが一般的で、生まれた時点を1歳とし、以降は元旦(1月1日)を迎えるたびに1歳ずつ年をとります。

現在の満年齢に、誕生日を迎える前なら2歳、迎えた後なら1歳を足すと数え年になります。

例えば、現在32歳で誕生日がまだ来ていない人は数え年で34歳、誕生日を過ぎていれば33歳となります。

この数え年で男女それぞれの厄年が決まっており、特に注意が必要な年を「大厄(たいやく)」と呼びます。

厄年を迎えることは、単に不吉な年と恐れるのではなく、これまでの人生を振り返り、これからの健康や生活について考える良いきっかけと捉えることが大切です。

男性の厄年と前厄・本厄・後厄

男性の厄年は、一生のうちに3回訪れるとされています。

それぞれの年齢で人生の大きな転機を迎えやすいことから、特に注意が必要と考えられてきました。

具体的には、数え年で25歳、42歳、61歳の3つの年が本厄にあたります。

この中でも特に重要なのが、42歳の大厄です。

42歳は「しに」と読めることから、最も大きな災いが起こりやすい年として古くから恐れられてきました。

社会的には責任ある立場になり、家庭でも中心的な役割を担う年齢であるため、心身ともに大きな負担がかかる時期と重なります。

そのため、42歳の大厄は特に慎重に過ごすべきだとされています。

また、厄年は本厄の年だけを気をつければ良いわけではありません。

本厄の前年を「前厄(まえやく)」、翌年を「後厄(あとやく)」と呼び、この3年間は注意が必要な期間とされています。

前厄は厄の兆しが現れる年、本厄は厄災が最も起こりやすい年、後厄は厄が薄らいでいくものの油断は禁物な年、という位置づけです。

つまり、男性は24歳〜26歳、41歳〜43歳、60歳〜62歳の各3年間、健康管理や生活習慣に気を配り、慎重に過ごすことが推奨されています。

女性の厄年と前厄・本厄・後厄

女性の厄年も、男性と同様に一生のうちに3回訪れますが、年齢が異なります。

女性の体は男性よりもデリケートで、ホルモンバランスの変化など、特有の周期で心身に変調をきたしやすいことから、人生の節目となる年齢が厄年とされています。

具体的には、数え年で19歳、33歳、37歳の3つの年が本厄です。

この中で最も警戒されるのが、33歳の大厄です。

33歳は「さんざん」と読める語呂合わせから、大きな災難に見舞われる年とされています。

実際にこの年齢は、結婚や出産、育児、仕事でのキャリアアップなど、女性のライフステージが大きく変化する時期にあたります。

環境の変化によるストレスや、体力の変化を感じやすくなるため、心身ともに無理をしがちな時期でもあります。

そのため、33歳の大厄は特に意識して、自分の体をいたわることが大切です。

女性の場合も、本厄の前年である「前厄」、翌年の「後厄」を含めた3年間が注意すべき期間となります。

つまり、18歳〜20歳、32歳〜34歳、36歳〜38歳の各3年間は、普段以上に健康に気を使い、穏やかに過ごすことが勧められています。

特に大厄を含む30代は、2回の厄年が近接しているため、注意深い生活を心がける期間が長くなります。

前厄・本厄・後厄の過ごし方

厄年が前厄・本厄・後厄の3年間続くことを知ると、「そんなに長く気をつけなければいけないのか」と気が重くなるかもしれません。

しかし、それぞれの年の意味合いを理解し、過ごし方のポイントを押さえることで、過度に恐れることなく、むしろ有意義な期間に変えることができます。

まず「前厄」は、厄の兆候が現れ始めるとされる年です。

いわば、本番に向けた助走期間と捉え、心と体の準備を始めるのが良いでしょう。

具体的には、生活習慣を見直したり、健康診断を受けたりして、自分の体と向き合う時間にすることがおすすめです。

次に「本厄」は、最も災いが起きやすいとされる中心の年です。

この年は、新しいことへの挑戦や大きな決断(転職、起業、家の購入など)は慎重に行うべきだとされています。

もちろん、絶対にしてはいけないわけではありませんが、いつも以上に計画を練り、周囲の意見にも耳を傾ける謙虚な姿勢が大切です。

何事も無理をせず、平穏に過ごすことを第一に考えましょう。

最後の「後厄」は、厄の力が徐々に薄れていく年ですが、油断は禁物です。

「終わり良ければ総て良し」という言葉があるように、最後の1年を無事に過ごすことで、3年間の厄を乗り切ることができます。

本厄と同様に慎重な行動を心がけつつ、厄年が無事に明けることへの感謝の気持ちを持つと良いでしょう。

3年間を通じて大切なのは、心身の健康管理と、謙虚で感謝の気持ちを忘れないことです。

厄年を迎える心構えと対策

厄年と聞くと、どうしてもネガティブなイメージが先行してしまいがちですが、大切なのは心構え一つです。

「悪いことが起きるかもしれない」と怯えて過ごすのではなく、「自分を見つめ直すための大切な期間」と前向きに捉えることで、厄年は人生をより豊かにするためのターニングポイントになります。

まず、最も重要な対策は健康管理です。

厄年の年齢は、男女ともに体の変化が起こりやすい時期と一致します。

これを機に、人間ドックや健康診断をきちんと受診し、自分の体の状態を正確に把握しましょう。

食生活の改善や適度な運動を始めるなど、具体的な行動を起こす絶好の機会です。

次に、精神的な安定を保つことも重要です。

ストレスは万病のもとと言われるように、心の不調は体の不調にも繋がります。

仕事や人間関係で無理をせず、意識的にリラックスする時間を作りましょう。

趣味に没頭したり、自然の中で過ごしたり、信頼できる友人と話したりするだけでも、心は軽くなります。

また、古くからの習わしである「厄払い」や「厄除け」を受けることも、心の安定に繋がる有効な対策の一つです。

神仏のご加護をいただくことで、「守られている」という安心感が生まれ、前向きな気持ちで厄年を過ごすことができます。

厄年を「災いの年」ではなく「役を担う年」と捉え、社会や家庭での自分の役割を再認識し、周囲への感謝を深める年にする、という考え方もあります。

このように、心構えと具体的な対策を組み合わせることで、厄年を恐れることなく、健やかに乗り越えることができるのです。

じぞ丸

厄年は心身の変化が起こりやすい時期ですが、正しく理解し備えることで自分を見つめ直す良い機会にできますので、過度に恐れる必要はありません。

厄払いの目的と厄除け・厄落としとの違い

厄払いの目的と厄除け・厄落としとの違い

厄年を乗り切るための方法として「厄払い」や「厄除け」という言葉をよく耳にしますが、これらの違いを正確に理解している人は意外と少ないかもしれません。

「神社とお寺、どちらに行けばいいの?」、「厄落としって何?」など、いざ行動しようとすると疑問が湧いてきますよね。

これらの言葉は似ているようで、実は由来や意味合いが少しずつ異なります。

それぞれの違いを知ることで、自分が今何をすべきなのか、どの方法が自分に合っているのかが明確になります。

自分に合った方法を選ぶことが、心の安寧を得るための第一歩です。

ここでは、混同されがちな「厄払い」「厄除け」「厄落とし」のそれぞれの意味と目的、そして厄払いを受けることの効果やメリットについて、詳しく解説していきます。

あなたの状況や気持ちに最適な厄年の乗り越え方を見つけていきましょう。

厄払いの役割と意味

「厄払い」とは、主に神社で行われる神道の儀式です。

その目的は、自分自身にすでに降りかかっている、あるいはこれから降りかかるかもしれない「厄(やく)」や「穢れ(けがれ)」を、神様の力をお借りして祓い清め、取り除いてもらうことにあります。

「払う」という言葉が使われているように、自分の中にある良くないものを外に出し、清浄な状態に戻すという考え方が根底にあります。

神主さんが祝詞(のりと)を奏上し、大麻(おおぬさ)と呼ばれる祓具を振って、参拝者の身を清めるのが一般的な流れです。

この儀式を通じて、災厄から身を守り、平穏無事な一年を過ごせるように祈願します。

厄払いは、あくまで自分自身に降りかかる厄を対象とするため、基本的には本人(厄年にあたる人)が受けるものです。

厄年という人生の節目に、神様の前にて心身を清め、新たな気持ちで再出発するという意味合いも持っています。

自分の中にある不浄なものを祓い、リセットすることで、心理的な安心感を得られるのが大きな特徴です。

「最近、なんとなく調子が悪い」「気持ちが晴れない」と感じている人が、気分を一新するためのお祓いを受けることもあります。

このように、厄払いは神道の考えに基づき、自身を清めることで災厄を遠ざけるための積極的な儀式なのです。

厄除けの意義と目的

一方で「厄除け」は、主にお寺で行われる仏教の儀式です。

その文字が示す通り、「厄(やく)を除く(よける)」、つまり災厄が自分に寄ってこないように、仏様の力強いご加護によって守ってもらうことを目的としています。

「払う」のではなく「除ける」という点に、厄払いとの大きな違いがあります。

厄除けでは、僧侶がお経を読み上げ、護摩(ごま)を焚いて祈祷することが多くあります。

燃え盛る炎は、仏様の智慧を象徴し、私たちの煩悩や災いの元を焼き尽くすとされています。

特に、不動明王(ふどうみょうおう)などの力強い仏様を本尊とするお寺では、その強い力で邪気を打ち払い、災厄から人々を守ってくれると信じられています。

そのため、厄除けは非常に強力なイメージを持つ人も多いです。

厄除けは、これから訪れるかもしれない災いを未然に防ぐ「予防」的な意味合いが強い儀式です。

自分自身が対象であることはもちろん、家内安全や交通安全など、より広い範囲の平安を祈願することもできます。

仏教の教えに基づき、仏様の慈悲と力によって災いから身を守っていただく、という考え方が厄除けの根幹にあります。

自分を清める「厄払い」とは異なり、外から来る災いを強力な力でブロックしてもらう、それが厄除けの大きな特徴と言えるでしょう。

厄払い・厄除け・厄落としの違い

「厄払い」「厄除け」「厄落とし」、これら3つの言葉は、厄年に際してよく使われますが、その意味合いは明確に異なります。

違いを理解することで、自分に合った方法を選びやすくなります。

まず、「厄払い」と「厄除け」は、どちらも神仏の力を借りて災厄から身を守るための祈祷儀式ですが、そのアプローチに違いがあります。

・厄払い:主に神社(神道)で行われます。

自分自身についてしまった厄や穢れを「祓い清める」という考え方です。

内側から浄化するイメージです。

・厄除け:主にお寺(仏教)で行われます。

これからやってくる災厄が寄ってこないように「除けてもらう」という考え方です。

外からの災いをブロックするイメージです。

どちらが良い・悪いというものではなく、神社の清らかな雰囲気が好きな方は厄払い、お寺の力強い祈祷に惹かれる方は厄除け、というように個人の信仰や好みで選んで問題ありません。

一方で、「厄落とし」は、これら2つとは全く異なる性質を持ちます。

・厄落とし:神仏に祈るのではなく、自分自身の行動によって厄を払うという民間の風習です。

例えば、自分がいつも使っているものをわざと落として拾わなかったり、ご馳走を振る舞ったりすることで、「自分から厄を離す」「厄を他者と分かち合う」という考え方に基づいています。

儀式ではなく、日常生活の中で行える主体的な行動である点が大きな違いです。

つまり、厄払いと厄除けは「受動的」な祈祷、厄落としは「能動的」な行動とまとめることができます。

厄払いの効果とメリット

厄払いを受けることで、具体的にどのような効果やメリットがあるのでしょうか。

科学的な効果が証明されているわけではありませんが、多くの人が厄払いを受けるのには、それだけの理由があります。

最大のメリットは、何と言っても「心理的な安心感」を得られることです。

「厄年だから良くないことが起こるかも」という不安は、それ自体が大きなストレスになります。

神社で厳かな雰囲気の中、神主さんにお祓いをしてもらうことで、「神様に見守られている」「やるべきことはやった」という気持ちになり、心が軽くなるのです。

この安心感が、日々の生活を前向きに過ごすための大きな支えとなります。

また、厄払いは「人生の節目を意識する良いきっかけ」にもなります。

厄年の年齢は、仕事や家庭で重要な役割を担う時期や、体調の変化が起こりやすい時期と重なります。

厄払いを機に、これまでの生活を振り返り、これからの健康や家族、仕事について真剣に考える時間を持つことができます。

いわば、人生のメンテナンス期間として、自分自身と向き合う貴重な機会となるのです。

さらに、家族と一緒に厄払いに行くことで、家族の絆を再確認することもできます。

自分のことを心配してくれる家族の存在に感謝し、お互いの健康と幸せを祈る時間は、何にも代えがたい経験となるでしょう。

このように、厄払いは目に見える効果だけでなく、心の安定や自己を見つめ直す機会、家族との絆の深化といった、多くの精神的なメリットをもたらしてくれるのです。

じぞ丸

厄払い・厄除け・厄落としはそれぞれ意味が異なりますので、ご自身の信仰や状況に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。

厄払いはいつ行うのが良い?

厄払いはいつ行うのが良い?

厄年を迎えるにあたり、最も多くの人が悩むのが「厄払いは、いつ行けばいいの?」というタイミングの問題です。

せっかくお祓いを受けるなら、最も効果的な時期に行きたいと思うのは当然のことですよね。

年末が近づくと「年が明けたらすぐに行くべき?」、「節分までと聞いたけど、本当?」、「もし行きそびれたらどうしよう…」といった疑問や焦りが生まれるかもしれません。

しかし、安心してください。

厄払いの時期には、一般的な目安はありますが、厳格な決まりがあるわけではありません。

大切なのは、あなた自身が落ち着いてお参りできる日を選ぶことです。

ここでは、おすすめの時期から、遅れてしまった場合の対処法、日取りの選び方まで、厄払いのタイミングに関するあらゆる疑問にお答えします。

これを読めば、あなたに最適な厄払いのタイミングがきっと見つかります。

おすすめの時期とタイミング

厄払いの時期として、最も一般的で推奨されているのは、新しい年が始まる元旦から節分(2月3日頃)までの間です。

なぜこの時期が良いとされるのかには、いくつかの理由があります。

まず、昔の暦では、立春(節分の翌日)を新しい一年の始まりと考えていました。

そのため、本格的な一年がスタートする節分までに、その年の厄を祓っておこうという考え方が定着したのです。

また、お正月は多くの人が神社へ初詣に訪れる時期でもあります。

そのタイミングに合わせて、一年の無事を祈願する初詣とともに厄払いも済ませてしまうのは、非常に合理的です。

神社側も、この時期は厄払いの祈祷を希望する人が多いため、随時受付を行っている場合が多く、参加しやすいというメリットもあります。

年が明けてから節分までという約1ヶ月の期間は、気持ちも新たに「今年一年を無事に過ごせますように」と祈願するのに最適なタイミングと言えるでしょう。

ただし、これはあくまでも古くからの慣習に基づいた一つの目安です。

この時期を逃したからといって、ご利益がなくなるわけではありませんので、焦る必要は全くありません。

仕事の都合や体調などを考慮し、ご自身の都合の良い時期を選ぶことが何よりも大切です。

誕生日を一つの区切りとして、その前後に厄払いを受けるという人も増えています。

遅れて厄払いをする場合の対応

「仕事が忙しくて、気づいたら節分を過ぎてしまった!」、「厄年だと知ったのが年の途中だった…」そんな風に、厄払いのタイミングを逃してしまったと焦っている方もいるかもしれません。

でも、心配は無用です。

厄払いは、遅れて行っても全く問題ありません。

神様や仏様は、いつ訪れても温かく迎えてくださいます。

最も大切なのは「厄を祓いたい」「ご加護をいただきたい」というあなた自身の気持ちです。

そのため、「厄年が気になるな」と思った時が、あなたにとっての最適なタイミングと言えます。

神社やお寺によっては、一年を通して厄払いの祈祷を受け付けています。

節分までの時期は大変混雑するため、むしろ少し時期をずらすことで、落ち着いてゆっくりと祈祷を受けられるというメリットもあります。

もし、年の後半になって厄年を意識し始めたとしても、決して手遅れではありません。

その時点からでも、残りの期間を無事に過ごせるように祈願することには大きな意味があります。

「もう遅いかも」と諦めてしまうのではなく、まずは近くの神社やお寺に問い合わせてみましょう。

電話やウェブサイトで、祈祷の受付時間や予約の要否を確認し、ご自身の都合の良い日に訪れるのが最善の対応です。

遅れたことを気にする必要は全くなく、気づいた時に行動することが大切なのです。

吉日や六曜で選ぶ厄払いの日

厄払いに行く日を決める際に、「せっかくだから縁起の良い日にしたい」と考える方も多いでしょう。

日本のカレンダーには「六曜(ろくよう)」という日の吉凶を占う考え方があり、それを参考にするのも一つの方法です。

六曜には「大安・友引・先勝・先負・赤口・仏滅」の6種類があります。

この中で、お祝い事や祈願に最も良い日とされているのが「大安(たいあん)」です。

「大いに安し」という意味で、一日中何事をするにも吉とされています。

次に良いとされるのが「友引(ともびき)」で、午前中と夕方は吉とされています(昼は凶)。

午前中に厄払いに行くのであれば、友引も良い選択肢です。

一方で、「仏滅(ぶつめつ)」は「仏も滅するような大凶日」とされ、お祝い事を避ける風習があります。

そのため、気になる方は仏滅を避けて日取りを選ぶと、より気持ちよくお参りできるでしょう。

ただし、ここで知っておきたいのは、六曜はもともと中国から伝わった考え方であり、神道や仏教とは直接的な関係はないということです。

そのため、神社やお寺によっては「六曜は関係ありませんので、いつでもお越しください」と案内しているところも少なくありません。

あまり気にしすぎると、かえって行ける日が限られてしまいます。

吉日を選ぶのは、あくまで気持ちの問題です。

ご自身のスケジュールを最優先し、もし都合が合うなら大安を選ぶ、というくらいの柔軟な考え方で良いでしょう。

厄払いの年間スケジュール例

いざ厄払いに行こうと思っても、いつ、何をすれば良いのか、具体的な流れがわからず不安になるかもしれません。

そこで、一般的な年間スケジュール例をご紹介します。

これを参考に、ご自身の計画を立ててみてください。

【前年12月頃:情報収集と計画】
・自分が厄年にあたるか、数え年で確認する。
・厄払いを受ける神社やお寺の候補をいくつか探す。
・各神社仏閣のウェブサイトで、祈祷の受付時期、時間、予約の要否、初穂料(祈祷料)などを確認する。
・家族と相談し、誰がいつ行くか、おおよその日程を決める。

【1月上旬~節分(2月3日頃):厄払い実施】
・最も一般的な時期。

初詣と合わせて行くのも良い。
・予約が必要な場合は、電話やウェブサイトで予約を済ませる。
・のし袋と初穂料を準備する。
・当日は、時間に余裕を持って出発し、少しフォーマルな服装で向かう。

【節分以降~誕生日頃:第二のタイミング】
・節分までの時期を逃した場合や、混雑を避けたい場合におすすめ。
・自分の誕生日を区切りとして、その前後にお参りする。
・気持ちも新たに、良い一年をスタートさせるきっかけになる。

【年中:気になった時が吉日】
・年の途中で厄年を意識した場合や、何か良くないことが続いた時。
・「行きたい」と思った気持ちを大切にし、神社やお寺に問い合わせてみる。
・多くの神社仏閣では、年間を通して祈祷を受け付けている。

このように、自分のペースで計画を立てることが可能です。

焦らず、しっかりと準備をして、清々しい気持ちで厄払いに臨みましょう。

じぞ丸

厄払いは元旦から節分までが一般的ですが、時期を逃しても問題ありませんので、ご自身の都合の良いタイミングで計画を立てることが大切です。

厄払いを受ける場所の選び方

厄払いを受ける場所の選び方
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厄払いのタイミングが決まったら、次に考えるのは「どこで受けるか」という場所の問題です。

一般的には「神社」か「お寺」が選択肢となりますが、それぞれにどのような違いがあるのか、どちらが自分に合っているのか、迷ってしまいますよね。

近所の有名な神社、旅行先で訪れた由緒あるお寺、あるいは最近話題のオンラインでの厄払いなど、選択肢は様々です。

場所選びに正解はありませんが、それぞれの特徴を知ることで、あなたがより納得し、心から安心できる場所を見つけることができます。

ここでは、神社の厄払い、お寺の厄払い(厄除け)の特徴を比較し、さらに新しい選択肢であるオンライン厄払いについてもご紹介します。

それぞれのメリットを理解し、あなたにとって最も心安らぐ場所を選んでいきましょう。

神社の厄払いの特徴

神社での厄払いは、日本古来の神道に基づいた儀式です。

私たち日本人にとって最も身近で、初詣や七五三など、人生の様々な節目でお参りする場所なので、親しみやすいと感じる方が多いでしょう。

神社の厄払いは、「祓い清める」という考え方が中心です。

神主さんが奏上する「祝詞(のりと)」には、神様への感謝や祈願、そして参拝者の罪や穢れを祓ってくださいという内容が込められています。

そして、「大麻(おおぬさ)」や「祓串(はらえぐし)」と呼ばれる、白い紙垂(しで)がついた棒状の道具を左右に振ることで、参拝者の身に降りかかった厄を祓い清めます。

儀式は、厳かながらも比較的静かで穏やかな雰囲気の中で行われることが多いです。

神社には、それぞれ祀られている神様(御祭神)がおり、その神様のご神徳(ご利益)も様々です。

厄払いに特にご利益があるとされる神社を選ぶのも良いですし、自分が生まれた土地を守ってくださっている「氏神様」の神社や、普段からお参りしていて愛着のある神社を選ぶのも良いでしょう。

大切なのは、自分が心からお参りできる場所であることです。

祈祷後には、神様のご神霊が宿った「お札」や、身につける「お守り」を授与されるのが一般的で、これらを家に祀ったり持ち歩いたりすることで、一年間神様のご加護をいただけるとされています。

お寺の厄払いの特徴

お寺での厄払いは、正式には「厄除け」と呼ばれ、仏教の教えに基づいた儀式です。

お寺は、仏様(如来や菩薩、明王など)が祀られている場所で、その仏様の力によって災厄から身を守っていただくという考え方が基本です。

お寺の厄除けで特徴的なのが、「護摩(ごま)祈祷」です。

これは、護摩木(ごまぎ)という特別な薪を焚き上げ、その燃え盛る炎の中に供物を投じて、仏様に祈りを捧げる儀式です。

炎は仏様の智慧を象
徴し、私たちの煩悩や災いを焼き尽くすと言われています。

太鼓の音が鳴り響き、お経が唱えられる中で行われる護摩祈祷は、非常に迫力があり、力強いエネルギーを感じることができます。

特に、「厄除け大師」として知られる弘法大師(空海)を祀るお寺や、憤怒の形相で災いを打ち払う不動明王を本尊とするお寺などは、厄除けに強いご利益があるとされ、全国から多くの参拝者が訪れます。

神社が「静」のイメージなら、お寺は「動」のイメージと言えるかもしれません。

強力な力で災いを寄せ付けたくない、という気持ちが強い方には、お寺での厄除けが向いているでしょう。

祈祷後には、護摩の炎で清められた「護摩札」やお守りが授与されます。

これらを家に祀ることで、一年間仏様のご加護をいただくことができます。

オンライン厄払いの選択肢

「厄払いは受けたいけれど、仕事が忙しくて時間が取れない」、「小さな子供がいて、遠出するのは難しい」、「近くに適切な神社やお寺がない」など、様々な事情で直接参拝することが困難な方もいるでしょう。

そんな現代のニーズに応える形で、近年「オンライン厄払い」という新しい選択肢が広まっています。

これは、インターネットを通じて厄払いの祈祷を申し込み、遠隔で儀式を行ってもらうサービスです。

オンライン厄払いには、いくつかの形式があります。
一つは、神社やお寺のウェブサイトから申し込み、後日、祈祷を執り行った証としてお札やお守りを郵送してもらう方法です。

参拝者本人がその場にいなくても、神主さんや僧侶が名前と住所を読み上げて、きちんと祈祷を行ってくれます。

もう一つは、より臨場感のある方法です。

Zoomなどのビデオ通話アプリを使い、リアルタイムで祈祷の様子を中継してくれるサービスもあります。

これにより、自宅にいながらにして、実際に儀式に参列しているかのような体験ができます。

神主さんや僧侶の顔を見ながら、一緒に頭を下げたり、祈りを捧げたりすることができるため、より一層気持ちが込めやすくなります。

オンライン厄払いは、時間や場所の制約を受けずに、由緒ある有名な神社仏閣の祈祷を受けられるという大きなメリットがあります。

もちろん、直接参拝する神聖な雰囲気には敵わないかもしれませんが、神様や仏様を敬う気持ちに変わりがなければ、その祈りはきっと届くはずです。

自分に合った方法で、安心して厄年を乗り越えるための一つの有効な手段と言えるでしょう。

バーチャル寺院での祈祷サービス

オンライン厄払いの進化形として、「バーチャル寺院」での祈祷サービスも登場しています。

これは、物理的な寺院を持たず、インターネット空間上にのみ存在する寺院や、既存の寺院がデジタル技術を駆使して提供する新しい形の祈祷サービスです。

従来のオンライン厄払いが、既存の儀式を遠隔で行うものだとすれば、バーチャル寺院はよりデジタルに特化した体験を提供します。

例えば、申し込みから祈祷、お札の授与までが全てオンラインで完結するサービスがあります。

ウェブサイト上で自分の名前や願い事を入力して申し込むと、僧侶がそれを読み上げて祈祷を行います。

その様子は、録画された動画やライブ配信で確認することができ、後日デジタルのお札がメールで送られてくる、といった仕組みです。

このデジタルお札をスマートフォンの壁紙に設定することで、いつでも仏様のご加護を感じられるというユニークなものもあります。

また、アバターを使って仮想空間上の本堂に参拝し、他の参拝者と共に祈祷を受けるといった、メタバース技術を活用したサービスも現れています。

これにより、自宅にいながらにして、より没入感のある参拝体験が可能になります。

こうしたバーチャル寺院のサービスは、特にデジタルネイティブな若い世代や、新しい形での信仰を求める人々にとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

伝統的な形式にこだわらず、現代のテクノロジーと融合した祈りの形も、心の安寧を得るための一つの有効な方法として、今後さらに注目されていくことが予想されます。

Zoomを使った遠隔厄払い

オンライン厄払いの中でも、特に参加意識を高め、満足感を得やすいのがZoomなどのビデオ会議システムを利用した遠隔厄払いです。

この方法の最大のメリットは、「双方向性」と「リアルタイム性」にあります。

単に祈祷の様子を一方的に視聴するのではなく、自分自身もその場に参加しているという感覚を強く持つことができます。

具体的には、まず神社やお寺のウェブサイトから希望の日時を予約します。

当日、指定された時間になると、送られてきたZoomのリンクにアクセスし、祈祷に参加します。

画面の向こうには、厳かな装束をまとった神主さんや僧侶がおり、あなたの名前を呼び上げて祈祷を始めてくれます。

神主さんの祝詞奏上やお祓いの様子、僧侶の読経や護摩焚きの迫力を、リアルタイムで目の当たりにすることができます。

儀式の途中では、「皆様もご一緒にご起立ください」「こちらで頭をお下げください」といったように、神主さんや僧侶から直接声がかかることもあります。

その指示に従って動作することで、まるで本堂や拝殿にいるかのような臨場感が得られます。

祈祷後には、お札やお守りが自宅に郵送されてきます。

直接顔を合わせて祈祷してもらったことで、そのお札にもより一層のありがたみを感じることができるでしょう。

身体的な理由で外出が難しい方や、海外に住んでいて日本の神社仏閣にお参りできない方にとっても、Zoomを使った遠隔厄払いは、心の拠り所となる非常に価値のあるサービスです。

じぞ丸

神社やお寺に直接行くだけでなくオンラインという選択肢もありますので、ご自身の状況に合わせて心から安心できる場所を選ぶことが大切です。

厄払いの準備と費用相場

厄払いの準備と費用相場
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厄払いを受けることを決めたら、次は当日に向けての準備が必要です。

「祈祷料はいくら包めばいいの?」、「どんな服装で行けば失礼にならない?」、「当日はどんな流れで進むの?」など、初めての方は特に不安に思うことが多いでしょう。

しかし、事前にしっかりと準備をしておけば、当日は心穏やかに祈祷に臨むことができます。

持ち物や服装、費用の相場といった実用的な知識は、恥をかかないためだけでなく、神様や仏様に対する敬意を示す上でも非常に大切です。

ここでは、厄払いを受ける前の事前準備から当日の流れ、気になる費用相場、そして服装や持ち物のマナーまで、具体的かつ分かりやすく解説します。

この章を読めば、厄払いの準備は万全です。安心してその日を迎えましょう。

厄払い前の事前準備

厄払い当日をスムーズに迎えるためには、事前の準備が欠かせません。

慌てて準備することがないよう、以下のポイントをチェックしておきましょう。

1. 神社・お寺への連絡と予約
まず、厄払いを受けたい神社やお寺が決まったら、ウェブサイトを確認するか、直接電話をして詳細を確認します。

特に確認すべきは以下の3点です。
予約の要否:特に大きな神社やお寺では予約不要で随時受け付けている場合もありますが、個別に祈祷を行うところでは予約が必須です。
受付時間:祈祷を受け付けている時間帯を確認しましょう。お昼休みなど、時間によっては対応していない場合もあります。
祈祷料(初穂料・玉串料):金額が明示されているか確認します。明確な規定がない場合は、相場を参考に自分で決めます。

2. 祈祷料の準備
祈祷料は、そのまま財布から出すのではなく、のし袋に入れて納めるのがマナーです。

神社の場合、紅白の蝶結びの水引がついたのし袋を用意します。

表書きの上段には「御初穂料(おはつほりょう)」または「御玉串料(おたまぐしりょう)」と書き、下段には自分の名前(フルネーム)を濃い墨の筆ペンや毛筆で書きます。

お寺の場合は、のし袋に「御布施(おふせ)」や「御祈祷料(ごきとうりょう)」と書きます。

水引はあってもなくても構いません。

中に入れるお札は、新札を用意できるとより丁寧です。

3. 同行者の確認
厄払いは一人で受けても、家族やパートナーと一緒に行っても構いません。

誰と行くかを事前に決めておき、全員のスケジュールを調整しておきましょう。

小さな子供を連れて行く場合は、儀式の間に静かにしていられるかどうかも考慮が必要です。

厄払い当日の流れ

厄払い当日の流れは、神社やお寺によって多少の違いはありますが、おおむね以下のように進みます。

事前に全体の流れを把握しておくことで、当日も落ち着いて行動できます。

1. 受付(申し込み)
神社やお寺に到着したら、まずは社務所や寺務所、祈祷受付所へ向かいます。

そこで申込用紙に、住所、氏名、生年月日(数え年)、願い事(厄除祈願など)を記入します。

この時に、準備しておいた祈祷料を納めます。

受付を済ませると、控室へ案内され、祈祷の順番を待ちます。

2. 祈祷場所への移動
順番が来たら、神職や僧侶に案内されて、本殿や本堂など、祈祷が行われる神聖な場所へ入ります。

この際、私語は慎み、厳かな気持ちで臨みましょう。

靴を脱いで上がる場合がほとんどです。

3. 祈祷の儀式
神主さんや僧侶による祈祷が始まります。

神社の場合は、お祓い、祝詞の奏上、玉串奉奠(たまぐしほうてん)などが行われます。

お寺の場合は、読経や護摩焚きなどが行われます。

儀式の時間は、だいたい20分から30分程度が一般的です。

儀式の最中は、姿勢を正し、静かに頭を下げて祈願しましょう。

4. お札・お守りの授与
祈祷が終わると、神様や仏様のご神徳が込められたお札やお守り、その他のお下がり(お神酒や記念品など)が授与されます。

これらはありがたく頂戴し、大切に持ち帰りましょう。

以上で、厄払いの儀式は終了となります。

帰り際に、改めて神様や仏様に感謝のお参りをすると、より丁寧です。

厄払いにかかる費用相場

厄払いの際に納める祈祷料は、いくらくらいが適切なのか、多くの人が悩むポイントです。

費用は、神社やお寺によって大きく異なりますが、一般的な相場を知っておくと安心です。

多くの神社やお寺では、祈祷料を5,000円から10,000円の範囲で設定しているところが最も多いです。

ウェブサイトや受付に「お気持ちで」と書かれている場合でも、この金額を目安にすると良いでしょう。

祈祷料は、金額によって段階が設けられていることもあります。
例えば、「5,000円」「7,000円」「10,000円」といったように複数のプランがあり、金額が高いほど、授与されるお札が大きくなったり、お守りや記念品の数が増えたり、より丁寧な祈祷が受けられたりします。

どの金額を選ぶかは、ご自身の経済状況や気持ちに合わせて決めれば問題ありません。

大切なのは金額の大小よりも、感謝の気持ちを込めて納めることです。

中には、3,000円程度から受け付けてくれるところや、20,000円、30,000円といった高額な特別祈祷を用意しているところもあります。

もし金額について不安な場合は、事前に電話で「厄払いの祈祷をお願いしたいのですが、皆様おいくらくらいお納めされていますか」と尋ねてみるのも一つの手です。

祈祷料は、のし袋に入れて納めるのが丁寧なマナーですが、受付でそのまま現金で支払う形式のところもあります。

のし袋を準備しておけば、どちらの形式にも対応できるので安心です。

服装と持ち物のマナー

厄払いは、神様や仏様の前で行われる神聖な儀式です。

そのため、参列する際の服装にも、最低限のマナーが求められます。

普段着で全く問題ないとする神社やお寺もありますが、敬意を示すという意味で、少しきれいめな服装を心がけると良いでしょう。

【服装のポイント】
男性:スーツやジャケットスタイルが最も望ましいですが、なければ襟付きのシャツにチノパンやスラックスなど、清潔感のある服装を心がけましょう。

ジーンズやTシャツ、サンダルといったラフすぎる格好は避けるのが無難です。
女性:派手すぎないワンピースやスーツ、ブラウスにスカートやパンツといった、きれいめなスタイルが良いでしょう。

露出の多い服装(ミニスカート、キャミソールなど)や、華美なアクセサリーは控えます。
共通:色は、黒や紺、グレー、ベージュといった落ち着いた色が基本です。

神聖な場所に入るので、帽子やサングラスは外しましょう。

【持ち物リスト】
祈祷料(初穂料):のし袋に入れて準備します。

金額は事前に確認しておきましょう。
ハンカチ、ティッシュ:身だしなみとして持っておくと安心です。
大きめのバッグ:祈祷後に授与されるお札やお守り、記念品などを入れるために、少し余裕のあるサイズのバッグがあると便利です。
スマートフォンの電源はオフに:儀式の最中に音やバイブが鳴らないよう、マナーモードではなく電源を切っておくのが確実です。

これらの準備とマナーを守ることで、あなた自身の気持ちも引き締まり、より清らかな心で祈祷に臨むことができるはずです。

じぞ丸

厄払いの準備は、事前の連絡や予約、祈祷料の用意が大切ですので、当日に慌てないよう計画的に進めることをおすすめします。

厄年に避けるべきこととやって良いこと

厄年に避けるべきこととやって良いこと

厄年を迎えると、「大きな決断は避けるべき」「新しいことを始めてはいけない」といった話を耳にすることがありますよね。

そうした話を聞くたびに、「結婚や転職を考えているのに、どうしよう…」、「家を建てる計画があるけれど、延期したほうがいいの?」と、行動を制限されるような息苦しさを感じてしまうかもしれません。

しかし、厄年は何もしてはいけない「停滞の年」ではありません。

むしろ、過ごし方次第では、人生の基盤を固めるための「準備の年」にすることができます。

大切なのは、何が良くて何が悪いのかを正しく理解し、いたずらに不安を煽る情報に振り回されないことです。

ここでは、厄年に避けた方が良いとされる行動とその理由、逆におすすめされる過ごし方ややって良いこと、そして厄年をポジティブな機会に変えるための思考法について解説します。

正しい知識を身につけ、賢く、そして前向きに厄年を乗り越えましょう。

  • 避けた方が良い行動
  • おすすめの過ごし方とやって良いこと
  • 厄年をポジティブに変える思考法

避けた方が良い行動

古くから、厄年には人生における大きな決断や変化を伴う行動は、慎重になるべきだと言い伝えられてきました。

これは、厄年が心身ともに不安定になりやすく、判断力が鈍ったり、予期せぬトラブルに見舞われたりしやすい時期と考えられていたためです。

具体的に避けた方が良いとされる行動には、以下のようなものがあります。

・大きな買い物:家や車の購入など、多額の資金を動かすこと。

判断ミスによる損失や、ローンによる将来への負担増が懸念されます。
・起業や転職:新しい環境への挑戦は、大きな精神的・肉体的エネルギーを消耗します。

運気が不安定な時期には、思うような結果が出にくい可能性があると考えられています。
・結婚や引っ越し:生活環境が大きく変わることは、知らず知らずのうちにストレスを溜め込む原因になります。

ただし、これらは「絶対にやってはいけない」という禁止事項ではありません。

もし、これらの決断をしなければならない状況にある場合は、いつも以上に情報収集を念入りに行い、計画を慎重に立て、信頼できる人に相談することが重要です。

独断で物事を進めず、周囲のサポートを得ながら、石橋を叩いて渡るくらいの慎重さを持つことが、厄年の大きな決断を成功させる鍵となります。

また、健康面では、無茶なスケジュールや暴飲暴食、徹夜といった、体に大きな負担をかける行動は厳に慎むべきです。

普段なら乗り切れることでも、厄年には体調を崩す引き金になりかねません。

おすすめの過ごし方とやって良いこと

厄年は、外に向かって大きく動くのではなく、自分の内面を充実させたり、足元を固めたりするのに最適な時期とされています。

避けるべき行動がある一方で、積極的に行うことで運気を好転させられる「やって良いこと」もたくさんあります。

・自己投資や勉強:将来のためのスキルアップや資格取得の勉強を始めるのは非常に良いことです。

外的な変化ではなく、内的な成長にエネルギーを注ぐことで、厄年が明けた後の飛躍に繋がります。

語学の学習や、趣味を深めることなどもおすすめです。
・健康管理の徹底:人間ドックや健康診断を受け、自分の体としっかり向き合いましょう。

食生活の改善、適度な運動の習慣化、十分な睡眠時間の確保など、健康的な生活習慣を確立する絶好の機会です。
・断捨離と掃除:身の回りを整理整頓し、不要なものを手放すことは、物理的な環境だけでなく、心の浄化にも繋がります。

すっきりとした空間で過ごすことで、気持ちも前向きになります。
・人間関係の見直し:これまでの人間関係を振り返り、本当に大切な人との時間を優先しましょう。

信頼できる友人や家族との絆を深めることは、精神的な安定に大きく貢献します。

このように、厄年は自分自身と向き合い、人生の基盤をメンテナンスするための貴重な時間です。

派手な活動は控えめにし、静かに自分を磨くことに専念することで、厄年を無事に、そして有意義に過ごすことができるでしょう。

厄年をポジティブに変える思考法

厄年に対するイメージは、あなたの捉え方次第で180度変えることができます。

「災いが起こるかもしれない怖い年」と考えるのではなく、「自分を大切にするための特別な年」と捉え直してみましょう。

以下に、厄年をポジティブに乗り越えるための思考法をいくつかご紹介します。

1. 「厄年」を「役年」と捉える
古来、「やく」という言葉には、神事における「役」という意味もありました。

つまり、厄年は神様から重要な役目を授かる年、あるいは社会や家庭で重要な役割を担う年と解釈することができます。

「自分は重要な役割を担っているのだから、心身ともに健やかでいなければならない」と考えることで、責任感とともに前向きな気持ちが生まれます。

2. 人生のデトックス期間と考える
厄年は、これまで溜め込んできた心身の疲れや、良くない習慣をリセットするための「デトックス期間」と捉えてみましょう。

健康を見直し、人間関係を整理し、不要なものを手放す。

この1年(あるいは3年間)を通じて、心も体も、そして生活もシンプルで健やかな状態に整えていくのです。

3. 周囲への感謝を深める機会にする
自分の健康や生活について深く考えることは、自分を支えてくれている家族や友人の存在を再認識することにも繋がります。

「いつもありがとう」という感謝の気持ちを言葉や行動で伝えることで、人間関係はより良好になり、精神的な支えも強固になります。

厄年をきっかけに、周囲への感謝を伝える習慣を持つのも素晴らしいことです。

このように、厄年をネガティブなものとして恐れるのではなく、自分を成長させるためのポジティブな機会として活用する思考を持つことが、何よりもの厄除けになるのです。

じぞ丸

厄年は大きな決断を慎重に行うべきですが、自己投資や健康管理など、自分と向き合う良い機会と捉えることが大切です。

厄払いに行くべき人とは?

厄払いに行くべき人とは?

厄年が近づいてくると、「自分は厄払いに行くべきなのだろうか?」と迷うことがあるかもしれません。

周りの友人や同僚が「厄払いに行った」と話しているのを聞くと、行かないと何か悪いことが起きるのではないかと、少し焦ってしまいますよね。

一方で、「特に信じているわけでもないし、わざわざ行く必要はないかな」と感じる人もいるでしょう。

厄払いに行くか行かないかは、最終的には個人の自由な判断に委ねられています。

しかし、その判断をする上で、いくつかのポイントを知っておくと、より納得のいく選択ができます。

ここでは、厄払いに適した人や年齢、行くかどうかを判断するためのポイント、そして「行かない」という選択をした場合の心のケアについて解説します。

あなたの気持ちに正直に、最適な選択をするための一助となれば幸いです。

厄払いに適した人と年齢

厄払いに行くべき人として、まず第一に挙げられるのは、もちろん「厄年に該当する年齢の人」です。

男性であれば数え年で25歳、42歳、61歳、女性であれば19歳、33歳、37歳の本厄、そしてその前後の前厄・後厄にあたる人は、厄払いを受けることを検討するのに最も適した対象者と言えます。

しかし、厄払いは厄年の人だけのものではありません。

以下のような方も、厄払いを受けることを考えてみると良いでしょう。

・厄年の家族を持つ人:例えば、夫が厄年である場合に、妻が家族の代表として、あるいは夫婦一緒に厄払いを受けることもあります。

家族の誰かが厄年であることは、家庭全体の平穏に関わることと捉え、家内安全を祈願するのです。
・最近、良くないことが続いていると感じる人:厄年とは関係なく、「怪我や病気が続いている」「仕事でトラブルが多い」「人間関係がうまくいかない」など、運気が下がっていると感じる時に、気分を一新し、悪い流れを断ち切るためにお祓いを受ける人もいます。

これを「厄落とし」の一環と考えることもできます。
・大きな挑戦や変化を控えている人:結婚、出産、起業、転職、家の新築など、人生の大きな節目を迎えるにあたり、物事が順調に進むように、そして災厄なく無事に乗り越えられるように祈願するために厄払いを受けるのも良いでしょう。

年齢や状況に関わらず、「神仏のご加護をいただきたい」「心を清めてリセットしたい」と感じた時が、厄払いを受けるのにふさわしいタイミングなのです。

厄払いをするか判断するポイント

厄払いに行くかどうか、最終的な決断を下すための判断ポイントは、非常にシンプルです。

それは、「あなた自身の気持ちがどうであるか」ということに尽きます。

他人がどう言おうと、世間の常識がどうであろうと、最終的に大切なのはあなたの心です。

以下に、判断のための具体的なチェックポイントを挙げます。

【厄払いに行った方が良いかもしれない人】
・「厄年だから、何となく不安だ」という気持ちが少しでもある。
・厄払いをしないことで、「もし悪いことが起きたら、行っておけばよかったと後悔するかもしれない」と思う。
・神仏の存在を信じており、ご加護をいただくことで安心したい。
・人生の節目として、気持ちを切り替えるきっかけが欲しい。
・家族やパートナーから、厄払いに行くことを勧められている。

これらの項目に一つでも当てはまるなら、厄払いに行くことを前向きに検討する価値は十分にあります。

厄払いの最大の効果は、心の安寧を得ることです。

少しでも不安な気持ちがあるのなら、それを取り除くための行動として、厄払いは非常に有効な手段となります。

【無理に行く必要はないかもしれない人】
・厄年や占いを全く信じていない。
・厄払いに行かないことに対して、何の不安も感じない。
・時間的、経済的に余裕がなく、厄払いに行くことが負担になる。

このように感じるのであれば、無理に厄払いに行く必要はありません。

大切なのは、自分の気持ちに正直になることです。

厄払いをしない選択と心のケア

厄払いは日本の伝統的な風習ですが、決して義務ではありません。

様々な理由から「厄払いをしない」という選択をすることも、全く問題のない、立派な決断です。

大切なのは、その選択をした後も、心を健やかに保つことです。

もし、厄払いをしないと決めたものの、心のどこかで少しだけ引っかかりを感じる場合は、以下のような心のケアを試してみてください。

・自分なりの「お守り」を持つ:神社のお守りでなくても構いません。

大切な人からもらったプレゼントや、自分が好きなパワーストーン、あるいは心落ち着く言葉を書いたメモなど、自分にとっての「お守り」を身につけることで、心の支えになります。
・日常生活をより丁寧に過ごす:「神頼み」をしない分、自分の行動に意識を向けてみましょう。

バランスの取れた食事を心がける、十分な睡眠をとる、交通ルールをいつも以上に守る、仕事でダブルチェックを徹底するなど、日々の生活を丁寧に送ることが、何よりもの災厄除けになります。
・ポジティブな言葉を意識する:「ついてない」と思うのではなく、「この程度で済んで良かった」と考えるようにするなど、物事のポジティブな側面に目を向ける習慣をつけましょう。

言葉には、自分の心を方向づける力があります。

厄払いは、あくまで安心を得るための一つの「手段」です。

その手段を選ばなくても、自分なりの方法で心を整え、注意深く生活を送ることで、厄年を健やかに乗り越えることは十分に可能なのです。

じぞ丸

厄払いに行くかどうかは最終的にご自身の気持ち次第ですので、もし行かない選択をしても、日々の生活を丁寧に過ごすことで穏やかな一年を送ることができます。

厄払いをしないとどうなる?

厄払いをしないとどうなる?

厄年を迎える人にとって、最も気になる疑問の一つが「もし、厄払いをしなかったらどうなるの?」ということではないでしょうか。

テレビや雑誌で「厄年に大病を患った」「事故に遭った」といった体験談を見聞きすると、厄払いをしないことが、まるで不幸への直行便であるかのように感じられ、強い不安に駆られてしまいますよね。

この漠然とした恐怖心こそが、多くの人を厄払いへと向かわせる大きな動機の一つです。

しかし、本当に厄払いをしないと、必ず悪いことが起きるのでしょうか。

ここでは、厄払いをしなかった場合の体験談や注意点に触れつつも、過度に不安を煽ることなく、冷静な視点からこの疑問に答えていきます。

また、厄払いを受けない場合の代替手段についてもご紹介し、あなたが安心して自分の選択をするための情報を提供します。

厄払いをしなかった場合の体験談と注意点

インターネットや口コミでは、「厄払いをしなかったら、こんな大変な目に遭った」という体験談を数多く見つけることができます。

例えば、以下のような話がよく語られます。

  • 大厄の年に、突然のがんが見つかった。
  • 通勤途中に交通事故に遭い、長期入院することになった。
  • 順調だった事業が傾き、多額の借金を背負ってしまった。
  • 信頼していた人に裏切られ、人間不信になった。

こうした話は、非常に衝撃的であり、「やはり厄年には何かあるんだ」「厄払いに行かないと大変なことになる」という気持ちにさせるのに十分な力を持っています。

これらの体験談がすべて嘘だというわけではありません。

実際に、厄年のタイミングで人生の大きな困難に直面した方々がいるのは事実でしょう。

ここで注意すべきなのは、これらの出来事と「厄払いをしなかったこと」との間に、直接的な因果関係は証明できないという点です。

厄年の年齢は、男女ともに、加齢による体調の変化が顕著に現れ始める時期や、社会的な責任が重くなる時期と重なります。

そのため、病気が見つかったり、ストレスからくる判断ミスが増えたりする可能性が、統計的に高くなるのは自然なこととも言えます。

つまり、「厄年だから悪いことが起きた」のではなく、「もともと起こりやすかった不調やトラブルが、たまたま厄年のタイミングで表面化した」と考えることもできるのです。

体験談はあくまで個人の経験として参考に留め、過度に自分と結びつけて恐怖を感じる必要はありません。

厄払いをしなくても悪いことが起きるとは限らない

世の中には、「厄払いをしなかったら大変な目に遭った」という話がある一方で、それ以上に多くの「厄払いに行かなかったけれど、特に何も悪いことは起きなかった」という人々が存在します。

考えてみてください。

厄年に該当する日本人は毎年何百万人もいますが、その全員が大きな災難に見舞われているわけではありません。

むしろ、大多数の人は、普段と変わらない平穏な一年を過ごしています。

「何も起きなかった」という話は、ドラマチックな体験談に比べて話題になりにくく、表に出てきづらいだけなのです。

厄払いをしなかったからといって、必ずしも不幸が訪れるわけではない、という事実は、まず心に留めておくべき大切なポイントです。

厄年というのは、古来からの「この年齢は心身の変化が大きいから、特に気をつけなさいよ」という、先人たちからの注意喚起や生活の知恵と捉えるのが、最も健全な向き合い方かもしれません。

「厄年だから」と全てを運気のせいにして不安になるのではなく、「そういう時期だから、いつもより健康に気を使い、慎重に行動しよう」と、現実的な対策を講じることの方が、よほど建設的です。

厄払いは、そのための気持ちのスイッチを入れるきっかけにはなりますが、厄払い自体が幸不幸を決定づける絶対的なものではない、ということを理解しておきましょう。

最終的に自分の身を守るのは、神仏の力だけでなく、自分自身の賢明な判断と行動なのです。

厄払いを受けない場合の代替手段

厄払いをしないと決めた方や、行きたくても行けない事情がある方でも、心の平穏を保ち、健やかに一年を過ごすための方法はたくさんあります。

神社の祈祷に代わる、自分自身でできる「厄除け」を生活に取り入れてみましょう。

1. 健康管理を徹底する
これが最も効果的で現実的な代替手段です。

年に一度は人間ドックや健康診断を受け、自分の体の状態を客観的に把握しましょう。
バランスの取れた食事、適度な運動、質の良い睡眠を心がけ、免疫力を高めることが、最大の病気除けになります。

2. 身の回りを清浄に保つ
定期的な掃除や断捨離は、環境を整えるだけでなく、心の澱(おり)を取り除く効果もあります。

特に、気の入り口である玄関や、悪い気が溜まりやすいとされる水回り(トイレ、お風呂、キッチン)を常に清潔に保つことを意識しましょう。

3. 厄除けの力を持つとされるものを身につける
例えば、七色のものを身につけると厄除けになると言われています。
虹色のアクセサリーや小物を持つのも良いでしょう。
また、長いもの(ネックレス、ベルト、ネクタイなど)や、鱗模様のものも厄除けの縁起物とされています。

4. ポジティブな言動を心がける
「言霊(ことだま)」という言葉があるように、発する言葉には力があります。
不平不満やネガティブな言葉を控え、「ありがとう」「ついている」といったポジティブな言葉を口癖にすることで、良い運気を引き寄せることができます。

これらの代替手段は、特別なことではありませんが、日々の積み重ねが大きな力となります。
厄払いをしない場合でも、こうした意識的な行動を通じて、自分自身で運気を切り開いていくことは十分に可能です。

じぞ丸

厄払いをしなくても必ず悪いことが起きるわけではありませんので、過度に不安がらず、健康管理や身の回りを整えるなど、ご自身でできる対策を行うことが大切です。

厄落とし・自宅でできる厄除け方法

応落とし・自宅でできる厄除け方法

「神社やお寺に行く時間はなかなか取れないけれど、厄年の対策は何かしておきたい」そう考える方は少なくないはずです。

厄払いや厄除けは、必ずしも特別な場所に行かなければできないわけではありません。

実は、私たちの日常生活の中に、古くから伝わる「厄落とし」や、自宅で手軽にできる「厄除け」の方法がたくさん隠されています。

これらの方法は、大掛かりな準備や専門的な知識を必要とせず、思い立った時にすぐ実践できるものばかりです。

身の回りを整えたり、日々の習慣を少し変えたりするだけで、心身を清め、不運を遠ざける効果が期待できます。

ここでは、掃除や断捨離といった生活習慣から、食事や贈り物に関する風習、さらには塩やお守りを使った簡単な儀式まで、自宅でできる様々な厄除け方法を具体的にご紹介します。

あなたも今日から、生活の中に厄除けを取り入れて、心の平穏を手に入れましょう。

断捨離や掃除で厄を落とす方法

自宅でできる最も基本的かつ効果的な厄除け方法が、断捨離と掃除です。

風水の世界では、古いものや使わないものには悪い「気」が溜まり、運気を停滞させる原因になると考えられています。

・断捨離で「厄」の元を断つ
まずは、家の中を見渡し、不要なものを思い切って手放すことから始めましょう。
何年も着ていない洋服、読まない本、壊れたままの家電製品などは、あなたのエネルギーを奪う「厄」の塊かもしれません。
「もったいない」という気持ちを乗り越え、感謝して手放すことで、新しい良い運気が入ってくるスペースが生まれます。
特に、直接肌に触れる下着や寝具は、悪い気を吸いやすいとされています。
古いものは新調するだけでも、大きな厄落としの効果が期待できます。

・掃除で空間を「浄化」する
断捨離で物が少なくなったら、次は徹底的な掃除です。
特に以下の場所は、運気の流れを左右する重要なポイントなので、念入りに行いましょう。

– 玄関:すべての気の入り口です。
靴は靴箱にしまい、たたきは水拭きで清め、常に明るく清潔な状態を保ちます。
– トイレ:家の中で最も悪い気が溜まりやすい場所とされています。
こまめに掃除をし、蓋は常に閉めておく習慣をつけましょう。
– キッチン・お風呂場などの水回り:水の気は金運や健康運に影響します。
水垢やカビは運気を下げる元凶なので、徹底的にきれいにします。

物理的に空間をきれいにすることは、精神的な浄化にも直結します。
部屋がすっきりすると、気分も晴れやかになり、前向きな気持ちで過ごせるようになるはずです。

身につけているものを落とす厄落とし

古くから伝わるユニークな厄落としの方法に、「自分の持ち物をわざと落とす」というものがあります。

これは、自分についている「厄」を、その物に移して一緒に落としてしまう、という考えに基づいたおまじないのような風習です。

やり方は非常にシンプルです。
人通りのある道や交差点などで、自分が普段から身につけている小さなものを、意図的にポトリと落とします。
そして、決して振り返らず、拾わずにその場を立ち去るのです。
誰かが拾ってくれても、そのままにしておくのがポイントです。

落とす物としてよく使われるのは、以下のようなものです。

ハンカチ:手軽で、落としても誰かに大きな迷惑をかけることがありません。
櫛(くし):「苦」や「死」を連想させることから、これらを落として厄を払うという意味合いがあります。
小銭:少額の硬貨を落とす方法もあります。
「これで厄を買ってもらう」という意味合いがあるとも言われています。
髪の毛:自分の体の一部である髪の毛を数本、紙に包んで落とすという方法もあります。

この厄落としは、物理的に何かを捨てるという行為を通じて、「自分から厄を切り離した」という自己暗示的な効果を生み出します。
高価なものを落とす必要はありません。
大切なのは、「これで厄が落ちた」と自分の心に区切りをつける儀式として行うことです。
手軽にできるおまじないとして、気持ちを切り替えたい時に試してみてはいかがでしょうか。

食事や贈り物で厄を払う習慣

日々の食事や人との交流の中にも、厄を払うための知恵が隠されています。
縁起が良いとされる食べ物を取り入れたり、贈り物を通じて厄を分かち合ったりする風習は、古くから日本各地で行われてきました。

【厄除けに良いとされる食べ物】
長いもの:そば、うどん、パスタなど、長い形状の食べ物は「長生き」に繋がり、縁起が良いとされています。
厄年の人がこれらの長いものを食べることで、厄を断ち切り、長寿を願うという意味が込められています。
七色のもの:古来より、七色のものは厄を除けると信じられてきました。
七種類の野菜が入ったサラダや、海鮮丼など、食卓に彩り豊かな食材を取り入れることを意識してみましょう。
お守りとして七色のものを身につけるのも良いとされています。
小豆(あずき):小豆の赤色は、邪気を払う力があるとされています。
赤飯やお汁粉、ぜんざいなどを食べることで、体内から厄を払う効果が期待できます。
特に冬至などの節目に食べると良いと言われています。

【贈り物による厄払い】
厄年の人が、親しい人々にご馳走を振る舞ったり、贈り物をしたりすることも、一種の厄払い(厄落とし)と考えられています。
これは、「厄を多くの人と分かち合うことで、一人当たりの厄を軽くする」という考え方に基づいています。
また、人から厄除けに良いとされる長いもの(ネクタイ、ベルト、マフラー、ネックレスなど)をプレゼントしてもらうのも、非常に良い厄払いになると言われています。

他者からの「あなたの無事を祈っている」という思いが、厄を乗り越えるための強い力になるのです。
食事や贈り物は、人との繋がりを再確認する良い機会にもなります。
一人で厄を抱え込まず、周囲の人々と分かち合う気持ちが大切です。

自宅でできる簡単な厄除け儀式

より本格的に、自宅で厄除けを行いたい場合は、古くから伝わる簡単な儀式を取り入れてみるのがおすすめです。

特別な道具は必要なく、誰でも手軽に実践できます。
儀式を通じて、自分の家をパワースポットのような清浄な空間に変え、心穏やかに過ごしましょう。

清めの塩を使う方法

塩、特に天然の粗塩は、古来より強い浄化の力を持つとされ、神道の儀式でもお清めに使われてきました。

この塩の力を借りて、自宅で簡単に厄除けを行うことができます。

・盛り塩
最もポピュラーな方法が「盛り塩」です。
小さな白いお皿に、粗塩を円錐形か八角錐に盛り付け、家の玄関の両脇や、部屋の四隅、トイレやキッチンなどの水回りに置きます。
これにより、外から入ってくる邪気を払い、家の中に溜まった悪い気を浄化する結界としての役割を果たします。
塩は湿気を吸って固まったり、汚れたりしたら、新しいものと交換しましょう。
交換の目安は、最低でも月に2回(1日と15日が良いとされる)ですが、気になったらいつでも交換して構いません。
使い終わった塩は、生ゴミとして捨てるか、家の外の土に還すのが一般的です。

・清めの塩風呂
自分自身に溜まった厄を浄化したい場合は、お風呂に粗塩をひとつかみ入れて入浴するのが効果的です。

これは「塩風呂」と呼ばれ、発汗作用を促して体内の毒素を排出するとともに、オーラを浄化し、心身の疲れやネガティブなエネルギーを取り除く効果があると言われています。

湯船に浸かりながら、心の中で「自分の中の厄がすべて洗い流される」とイメージすると、より効果が高まります。
リラックス効果も高いため、気分が落ち込んでいる時や、人混みから帰ってきた後などにもおすすめです。

お守りや護符の活用法

神社やお寺でいただいたお守りや護符(ごふ)は、神仏の力が宿った大切なアイテムです。

これらを正しく扱うことで、そのご利益を最大限に引き出し、一年間あなたと家族を厄災から守ってくれます。

・お守りの身につけ方
厄除けのお守りは、常に自分の身の回りに置くのが基本です。
カバンや財布、ポーチなど、日常的に持ち歩くものに入れておきましょう。
キーホルダー型のものなら、家の鍵などにつけておくのも良い方法です。
大切なのは、ただ持っているだけでなく、時々その存在を意識し、心の中で感謝を伝えることです。
お守りを粗末に扱うと、その効果も薄れてしまうと言われています。

・護符(お札)の祀り方
護符(お札)は、家の中の清浄な場所に祀るのが基本です。
最も良い場所は、神棚ですが、ない場合は、リビングなど家族がよく集まる部屋の、自分の目線よりも高い位置に祀ります。
方角は、お札の正面が南か東を向くようにするのが吉とされています。
画鋲で直接壁に刺すのは避け、お札立てを使ったり、きれいな両面テープで丁寧に貼り付けたりしましょう。
毎朝、手を合わせて一日の無事を祈願することで、家全体が神仏のご加護に包まれます。
お守りも護符も、基本的には一年経ったらいただいた神社やお寺に返納し、新しいものを受けるのが慣わしです。
感謝の気持ちを込めてお返しし、新たな一年へのご加護を願いましょう。

じぞ丸

神社やお寺に行けなくても、断捨離や掃除、縁起の良い食事を取り入れるなど、ご自宅で手軽にできる厄除け方法がたくさんあります。

厄払いに関するよくある質問

厄払いに関するよくある質問

厄払いに関するよくある質問に答えていきます。

喪中でも厄払いは受けられますか?

身内に不幸があった場合の「喪中」の期間に、厄払いを受けても良いのかどうかは、多くの人が迷う点です。
これは、お祓いを受ける場所が神社かお寺かによって、考え方が異なります。

・神社の場合
神道では、死を「穢れ(けがれ)」として捉えるため、身内が亡くなってから一定期間(一般的には五十日祭まで)は「忌中(きちゅう)」とされ、神社の鳥居をくぐることや参拝は避けるべきだとされています。
そのため、忌中の期間に厄払いを受けることはできません。
忌中が明けた後の「喪中(一般的には一周忌まで)」であれば、参拝や祈祷を受けても問題ないとされることが多いですが、神社によっても見解が異なる場合があるため、事前に確認するのが最も確実です。

・お寺の場合
仏教では、死を穢れとは捉えません。
むしろ、故人の冥福を祈る場所がお寺ですので、忌中や喪中であっても、参拝や厄除けの祈祷を受けることに全く問題はありません。
むしろ、故人を供養することと、自身の厄除けを同時に祈願することも可能です。

結論として、忌中の場合はお寺での厄除けを選び、神社での厄払いを希望する場合は、忌中が明けてから日程を調整するのが良いでしょう。

厄払いは複数回受けるべきですか?

「厄払いは、一度だけでなく、何度も受けた方が効果があるのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、基本的には、厄払いは一年に一度受ければ十分です。

厄払いは、その年一年間の無事を祈願する儀式です。
一度しっかりと祈祷していただくことで、神仏のご加護は一年間続くと考えられています。
そのため、何度も繰り返し受ける必要はありません。

ただし、複数回受けることが「間違い」というわけでもありません。
例えば、年初に地元の氏神様で厄払いを受けた後、旅行先で有名な厄除け神社に参拝する機会があったので、そこでも祈祷をお願いした、というケースはよくあります。
また、年の途中で何か良くないことが続き、不安な気持ちを払拭するために、改めてお祓いを受けるというのも良いでしょう。

大切なのは回数ではなく、あなた自身の気持ちです。
一度の祈祷で心が晴れやかになり、安心できるのであれば、それで十分です。
もし、不安が拭えない場合や、特別な機会があった場合に、改めてお参りする、というくらいの心構えで良いでしょう。
複数の神様にお願いすることで、神様同士が喧嘩するというようなことはありませんので、安心してください。

厄払いを忘れた場合はどうすれば良い?

「今年が厄年だったのに、すっかり忘れて年の瀬になってしまった!」あるいは「厄年が終わってから、去年が本厄だったことに気づいた…」というケースも、意外と少なくありません。
でも、焦ったり、自分を責めたりする必要は全くありません。

まず、厄払いはいつ受けても良いものです。
「元旦から節分まで」というのはあくまで推奨される期間であり、それを過ぎたからといって効果がなくなるわけではありません。

年の途中であっても、年末であっても、思い立った時に神社やお寺に相談し、祈祷を受けましょう。
残りの期間を無事に過ごせるように、そして来年を清々しい気持ちで迎えられるように祈願することには、大きな意味があります。

もし、厄年が完全に終わってしまってから気づいた場合でも、特に何も悪いことが起きていなかったのであれば、「無事に過ごさせていただき、ありがとうございました」と、神仏に感謝のお参り(お礼参り)をすると良いでしょう。
これもまた、非常に丁寧な行いです。
厄払いを忘れたこと自体が、何か悪いことを引き起こすわけではありません。
大切なのは、気づいた後にどう行動するかです。

厄払いの祈祷料の包み方や金額は?

厄払いの際に納める祈祷料(初穂料)の準備は、マナーが問われる部分なので、しっかりと確認しておきましょう。

・金額の相場
前述の通り、5,000円から10,000円が最も一般的な相場です。
神社やお寺によっては金額が明確に定められている場合もあるので、事前にウェブサイトや電話で確認するのが確実です。
金額が指定されていない場合は、この相場の範囲で、自分の気持ちに合った額を包むと良いでしょう。

・のし袋の選び方と書き方
お金は、紅白の蝶結びの水引がついた「のし袋」に入れます。
蝶結びは「何度でも繰り返して良いお祝い事」に使うもので、厄を払って健やかな日々が続くようにという願いを込めます。

【表書き】
上段:水引の上に、濃い墨の筆ペンや毛筆で書きます。
– 神社の場合:「御初穂料」「御玉串料
– お寺の場合:「御布施」「御祈祷料
下段:水引の下に、自分の名前をフルネームで書きます。

【中袋】
中袋がある場合は、表面に包んだ金額(例:「金 壱萬円」)、裏面に自分の住所と氏名を書きます。
中に入れるお札は、なるべく新札を用意し、人物の顔が描かれている方が表側・上側になるように揃えて入れます。
丁寧な準備は、神仏への敬意の表れです。

厄払いは一人でも受けられますか?

はい、もちろん一人で受けることができます
全く問題ありませんし、一人で来られる方もたくさんいらっしゃいます。

厄払いは、本来、厄年にあたる本人が受けるものです。
そのため、一人で静かに神仏と向き合い、自身の平穏を祈願する時間は、非常に有意義なものとなるでしょう。
家族やパートナーと一緒に行くのも、もちろん素晴らしいことですが、スケジュールが合わない場合や、一人で集中したいという場合には、遠慮なく一人でお参りしてください。

祈祷の申し込み方法や当日の流れ、ご利益などに、一人だからといって何か違いが生じることは一切ありません。
むしろ、平日の空いている時間帯などを狙って一人で行くことで、混雑を避け、より落ち着いた気持ちで祈祷に臨めるというメリットもあります。

周りの目を気にする必要は全くありません。
大切なのは、あなた自身が厄を払い、清々しい気持ちになりたいという思いです。
ご自身の都合と気持ちを最優先して、最適な形を選びましょう。

厄払い後のお札やお守りの扱い方は?

厄払いの後に授与されるお札(護符)やお守りは、神仏の力が宿った大切なものです。
一年間、あなたを守ってくださる分身のような存在ですので、丁寧に扱いましょう。

・お札(護符)の祀り方
お札は、家の中の清浄な場所に祀ります。
最も良いのは神棚ですが、ない場合は、リビングなど家族が集まる部屋の、目線より高いきれいな場所(棚の上や壁など)に祀ります。
お札の正面が南か東を向くようにすると良いとされています。
直接壁に画鋲で刺したりせず、お札立てを利用するか、丁寧に立てかけてお祀りしましょう。

・お守りの持ち方
お守りは、常に身につけておくのが基本です。
カバンや財布、定期入れなど、日常的に持ち歩くものに入れておきましょう。
そうすることで、外出先での災難からも身を守ってくれるとされています。

・一年後のお返し(返納)
お札やお守りのご利益は、一般的に一年間とされています。
一年間お守りいただいたことに感謝し、いただいた神社やお寺に返納するのが習わしです。
多くの神社仏閣には「古札納所(こさつおさめしょ)」といった場所が設けられているので、そこにお返しします。
そして、また新しい一年間のご加護を願って、新しいお札やお守りを受けるのが丁寧な作法です。
遠方で返しに行けない場合は、郵送で受け付けてくれるところもありますので、問い合わせてみてください。

まとめ

厄年と聞くと、多くの人が漠然とした不安を感じますが、その本質は「人生の節目に、自分自身と向き合い、心身をいたわるための大切な期間」です。

この記事では、厄年の基礎知識から、お祓いを「いつ」「どこで」受けるべきか、そして具体的な準備や費用、さらには自宅でできる厄除け方法まで、あらゆる疑問にお答えしてきました。
厄払いの最適な時期は元旦から節分までとされますが、最も大切なのはあなたの気持ちです。

遅れても、忘れても、気づいた時が最良のタイミングです。
神社とお寺、どちらを選ぶかも、あなたの心に響く方で問題ありません。
そして、厄払いはあくまで安心を得るための一つの手段です。

行かない選択をしても、日々の生活を丁寧に送り、健康に気を使うことで、十分に厄年を乗り越えることができます。
この記事で得た知識を元に、過度に恐れることなく、前向きな気持ちで厄年という人生の重要なステージを過ごしてください。

あなたのこの一年が、災いなく健やかで実り多いものになることを心から願っています。

この記事を書いた人

昌一寺でございます。

お祓い、厄払い、法要、葬儀、供養の依頼は以下のコンタクトフォームからお願い致します。

https://shoichiji.or.jp/contact_sp/

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