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浄土宗の葬儀や流れやマナー、費用などを詳しく解説

浄土宗の葬儀の流れやマナー、費用などを詳しく解説

身内が亡くなるという突然の出来事に、何をどう進めれば良いのか、不安でいっぱいになってしまうのは当然のことです。

もし、マナーを知らないことで故人様や駆けつけてくれた親族に恥ずかしい思いをさせてしまったら、と考えると、さらに不安は大きくなるかもしれません。

この記事を最後まで読めば、浄土宗の葬儀の流れから、参列する際のマナー、そして気になる費用に至るまで、あなたが今知りたいと思っている全ての情報がわかります。

目次

浄土宗の葬儀の流れと式次第

浄土宗の葬儀の流れと式次第

大切な方を亡くされた悲しみの中、葬儀の準備を進めるのは本当に大変なことと存じます。

特に浄土宗の葬儀は、故人を阿弥陀如来のいる極楽浄odoへお送りするための大切な儀式であり、特有の流れや式次第があります。

しかし、全体の流れをあらかじめ把握しておくことで、心構えができ、落ち着いて故人様をお見送りすることができます。

葬儀は大きく分けて、お通夜、そして葬儀・告別式の二つの儀式で構成されています。

それぞれの儀式には、故人様の冥福を祈り、極楽浄土への旅立ちを助けるための大切な意味が込められています。

聞き慣れない言葉も出てくるかもしれませんが、一つ一つの儀式の意味を理解することで、より一層心を込めて故人様を送り出すことができるでしょう。

ここでは、浄土宗の葬儀における一般的な流れと式次第について、できるだけ分かりやすく解説していきます。

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浄土宗の葬儀の式次第の例

浄土宗の葬儀は、故人が阿弥陀如来の力によって極楽浄土へ往生することを願う、大変意義深い儀式です。

その式次第は「序分(じょぶん)」「正宗分(しょうじゅうぶん)」「流通分(るつうぶん)」という三つの部分から構成されているのが大きな特徴です。

まず「序分」では、諸仏をお迎えし、葬儀の場を清めるための儀式が行われます。

具体的には、導師(僧侶)が入場し、お香を焚いて、仏・法・僧の三宝に帰依を誓うといった内容です。

次に、葬儀の中心となるのが「正宗分」です。

ここでは、故人を仏の弟子とするための儀式や、極楽浄土へ導くための引導が渡されます。

特に重要なのが「下炬引導(あこいんどう)」という、浄土宗の葬儀を象徴する儀式です。

これは、僧侶が持つ松明(現代では法具や線香で代用)によって、煩悩に満ちたこの世との縁を断ち切り、極楽浄土への道を照らすという意味が込められています。

そして最後に「流通分」として、法要が無事に終わったことを感謝し、諸仏と故人の魂を送り出す儀式が行われます。

この一連の流れを通して、参列者全員で「南無阿弥陀仏」と念仏を唱え(念仏一会)、故人が安らかに旅立てるよう祈りを捧げます。

浄土宗の葬儀の流れ 通夜から告別式まで

ご逝去から葬儀を終えるまでには、いくつかの段階を踏む必要があります。

喪主として全体の流れを把握しておくことは、滞りなく儀式を進める上で非常に重要です。

まず、臨終を迎えた後、故人様をご自宅か斎場の安置室へお連れし、北枕にして安置します。

この時、顔に白い布をかけ、胸元に守り刀を置くのが慣わしです。

その後、葬儀社と打ち合わせを行い、通夜、葬儀・告別式の日程や詳細を決定します。

通夜は、葬儀・告別式の前夜に執り行われ、親族や親しい人々が故人と最後の夜を過ごし、別れを惜しむ大切な時間です。

僧侶による読経が行われ、参列者は焼香を行います。

遺族は、夜通し灯明と線香の火を絶やさないようにするのが伝統的な習わしです。

通夜の翌日には、葬儀・告別式が執り行われます。

前述の式次第に沿って儀式が進行し、故人の冥福を祈ります。

告別式が終わると、最後のお別れである「花入れの儀」を行い、棺に蓋をして出棺となります。

火葬場へ移動し、火葬、そして収骨(お骨上げ)を行います。

その後、斎場や自宅に戻り、「還骨法要(かんこつほうよう)」と、僧侶や参列者を労うための食事会「精進落とし」を行うのが一般的な流れです。

じぞ丸

浄土宗の葬儀は、故人を極楽浄土へお送りするための大切な儀式であり、式次第や通夜から告別式までの流れを把握しておくことで、落ち着いて故人様をお見送りできますね。

浄土宗の葬儀マナー 参列作法と注意点

浄土宗の葬儀マナー 参列作法と注意点

浄土宗の葬儀に参列する際、基本的なマナーは他の仏教宗派と大きく異なるわけではありません。

しかし、焼香の作法など、宗派独自の部分も存在します。

喪主としては、ご自身がマナーを守ることはもちろん、参列者の方々から質問された際に答えられるようにしておくと、より丁寧な対応ができます。

大切なのは、故人を偲び、ご遺族に寄り添う気持ちです。

しかし、作法を知っておくことで、心に余裕が生まれ、より一層、お見送りに集中することができるでしょう。

ここでは、服装や焼香、香典、お供え物といった、葬儀に参列する際に最低限知っておきたい基本的なマナーについて、分かりやすく解説していきます。

これらのポイントを押さえておくことで、安心して葬儀に臨むことができるはずです。

服装の基準と喪服の格

葬儀に参列する際の服装は、故人への弔意を表す重要なマナーの一つです。

浄土宗の葬儀だからといって特別な決まりはなく、一般的な葬儀と同様の喪服を着用します。

喪服には「正喪服」「準喪服」「略喪服」という格式があり、立場によって適切な服装が異なります。

喪主やご遺族は、最も格式の高い「正喪服」を着用するのが正式です。

男性の場合はモーニングコート、女性の場合は黒無地のワンピースやアンサンブル、あるいは染め抜きの五つ紋付きの黒無地の着物がこれにあたります。

しかし、最近では喪主であっても「準喪服」を着用することが一般的になっています。

準喪服は、男性であればブラックスーツ、女性であれば黒のワンピースやアンサンブルです。

一般の参列者も、この準喪服を着用するのがマナーです。

急な弔問などで準喪服の用意が間に合わない場合は、「略喪服」であるダークスーツや地味な色のワンピースでも構いませんが、通夜でのみ許される服装と考えましょう。

いずれの場合も、肌の露出は避け、アクセサリーは結婚指輪や一連のパールネックレス程度に留めるのが基本です。

お子様の場合は、学校の制服があればそれが正装となります。

なければ、黒や紺などの落ち着いた色の服を選びましょう。

焼香の作法

焼香は、故人の冥福を祈り、仏様への敬意を表すための大切な儀式です。

宗派によって作法が異なるため、戸惑う方も多いかもしれませんが、浄土宗の焼香には実は厳密な決まりはありません。

回数については、1回から3回とされており、寺院や地域、また葬儀の規模によっても異なります。

もし、参列者が多い場合は、スムーズな進行のために1回で済ませるのが良いでしょう。

不安な場合は、前の人の作法を参考にするか、葬儀社のスタッフの案内に従うと安心です。

一般的な作法としては、まず焼香台の一歩手前で遺族と僧侶に一礼し、祭壇に進み、遺影に向かって一礼します。

次に、右手の親指、人差し指、中指の三本で抹香を少量つまみます。

その手を、左手を軽く添えながら目の高さまで掲げ(これを「押しいただく」と言います)、静かに香炉の炭の上にくべます。

この動作を決められた回数繰り返した後、再度、遺影に向かって合掌し、深く一礼します。

最後に、遺族に一礼してから席に戻ります。

最も大切なのは、心を込めて故人のご冥福をお祈りすることです。

香典のマナー 表書きと金額

香典は、故人へのお供えであると同時に、葬儀費用の一部を負担し、遺族を助けるという意味合いも持っています。

香典袋の表書きは、宗教や宗派によって異なりますが、浄土宗の場合は「御霊前」または「御香典」と書くのが一般的です。

これは、仏教の多くの宗派では、故人は四十九日を経て仏になると考えられているため、それ以前は「霊」としてこの世にいるとされるからです。

そのため、四十九日を過ぎた法要では「御仏前」と書くのがマナーとなりますので注意しましょう。

表書きや自分の名前を書く際は、「悲しみの涙で墨が薄まった」という意味を込めて、薄墨の筆ペンなどを使うのが伝統的な作法です。

香典に包む金額は、故人との関係性やご自身の年齢によって変わります。

例えば、親であれば5万円~10万円、兄弟姉妹であれば3万円~5万円、友人や同僚であれば5千円~1万円程度が相場とされています。

金額を記入する際は、改ざんを防ぐためにも、旧漢字(例:壱、弐、参、萬)を用いるのが正式なマナーです。

新札は不幸を予期していたようで失礼にあたるため、もし新札しか手元にない場合は、一度折り目をつけてから包むようにしましょう。

お供え物の選び方と渡し方

香典とは別に、品物でお悔やみの気持ちを表したい場合、お供え物を持参することもあります。

お供え物を選ぶ際には、故人が好きだったお菓子や果物などが喜ばれます。

ただし、仏教では殺生を禁じているため、肉や魚などの「四つ足生臭もの」は避けるのがマナーです。

また、香りの強い花や、日持ちのしない生菓子なども避けた方が無難でしょう。

一般的には、線香やろうそく、日持ちのする個包装のお菓子、季節の果物などがよく選ばれます。

お供え物には、白黒または双銀の結び切りの水引がついた「掛け紙」をかけ、表書きは「御供」や「御供物」とします。

お供え物を渡すタイミングとしては、通夜や葬儀の受付で渡すのが最もスムーズです。

受付がない場合は、ご遺族に直接お渡しすることになりますが、その際は「ご霊前にお供えください」と一言添えて、手提げ袋から出して渡すのが丁寧な作法です。

ご遺族は忙しくされているため、長々と話さず、簡潔にお悔やみの言葉を述べるに留めましょう。

もし、後日弔問に伺う場合は、その際にお供え物を持参しても問題ありません。

じぞ丸

服装や焼香、香典など覚えるべきマナーは多いですが、故人を偲ぶ気持ちが最も大切であるということを忘れないようにしたいですね。

浄土宗の葬儀のよくある質問

浄土宗の葬儀のよくある質問

葬儀を執り行うにあたり、特に費用に関する疑問や不安は尽きないものです。

中でも、お寺様にお渡しする「お布施」については、金額の相場や渡すタイミングなど、直接聞きにくいと感じる方が多いのではないでしょうか。

お布施は、読経や戒名を授けていただいたことに対する対価ではなく、ご本尊へのお供えであり、僧侶やお寺への感謝の気持ちを表すものです。

そのため「決まった金額」というものは本来存在しません。

しかし、ある程度の目安を知っておくことで、安心して準備を進めることができます。

ここでは、喪主として葬儀を執り行う際に、多くの方が疑問に思われるお布施に関する質問について、分かりやすくお答えしていきます。

これらの知識は、いざという時にきっとあなたの助けになるはずです。

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お布施の相場はいくらか

お布施の金額は、地域や菩提寺との関係性、葬儀の規模、そして授かる戒名の位によって大きく変動するため、一概に「いくら」と断言することは難しいのが実情です。

しかし、一般的な目安として、浄土宗の葬儀でのお布施は、15万円から50万円程度が相場とされています。

これには、通夜と葬儀・告別式の2日間の読経に対するお礼と、戒名料が含まれていることが多いです。

戒名には「信士・信女」「居士・大姉」「院号」といったランクがあり、位が高くなるほどお布施の金額も高くなる傾向にあります。

例えば、一般的な「信士・信女」であれば相場の範囲内ですが、社会的に貢献度の高い方などに授けられる「院号」がつくと、100万円以上になることもあります。

また、お布施とは別に、僧侶に会場まで足を運んでいただいた際の交通費として「お車代」(5千円~1万円程度)、そして葬儀後の会食(精進落とし)に僧侶が出席されない場合に「御膳料」(5千円~1万円程度)をそれぞれ別の封筒で用意するのがマナーです。

金額に不安がある場合は、葬儀社の担当者や、お寺に直接尋ねても失礼にはあたりませんので、遠慮なく相談してみましょう。

お布施を渡す適切なタイミング

お布施をいつ渡せばよいのか、タイミングに迷う方も少なくありません。

これにも厳格な決まりはありませんが、一般的には、葬儀が始まる前に僧侶へご挨拶に伺う際か、あるいは葬儀がすべて終わった後、お礼を述べるタイミングでお渡しするのがスムーズです。

葬儀が始まる前にお渡しする場合は、「本日は、どうぞよろしくお願いいたします」という挨拶と共に差し出します。

葬儀後であれば、「本日は、心のこもったお勤め、誠にありがとうございました」といった感謝の言葉を添えてお渡しすると良いでしょう。

どちらのタイミングでも失礼にはあたりませんが、葬儀当日は慌ただしくなることが予想されるため、事前に渡すタイミングを決めておくと安心です。

お布施を渡す際は、直接手渡しするのはマナー違反とされています。

必ず、袱紗(ふくさ)に包んで持参し、渡す直前に袱紗から取り出して、切手盆(小さなお盆)に乗せて差し出すのが最も丁寧な作法です。

お盆がない場合は、たたんだ袱紗の上にお布施を乗せて渡しても構いません。

その際、お布施の封筒の正面が相手側に向くようにして、両手で差し出すことを忘れないようにしましょう。

じぞ丸

お布施は感謝の気持ちを表すものですが、戒名の位によって金額が大きく変わることや、渡し方にも作法があるため、事前に確認しておくと安心ですね。

浄土宗の葬儀のまとめ

この記事では、浄土宗の葬儀の流れや式次第、そして服装や香典といった参列時のマナー、さらにはお布施に関する疑問まで、喪主として知っておくべき情報を一通り解説してきました。

葬儀には様々な決まり事がありますが、最も大切なのは、故人を偲び、心を込めてお見送りする気持ちです。

たとえ作法に少し自信がなくても、その真摯な気持ちは必ず故人様や周りの方々に伝わります。

分からないことや不安なことがあれば、決して一人で抱え込まず、頼りになる葬儀社のスタッフや、菩提寺の僧侶に相談することが大切です。

この記事で得た知識が、あなたの不安を少しでも和らげ、故人様との最後の時間を心穏やかに過ごすための一助となれば幸いです。

この記事を書いた人

昌一寺でございます。

お祓い、厄払い、法要、葬儀、供養の依頼は以下のコンタクトフォームからお願い致します。

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